ガムピーリング

歯ぐきのメラニン色素を薬剤で除去し、色調を整えます。
歯科用レーザーも用いながら歯肉に負担をかけにくい処置を行い、美しい口元づくりをサポートします。

歯の白さだけでなく、歯ぐきの色合いも口元の美しさを左右する要素です。
歯ぐきが黒ずんでいたり、まだらに色ムラが生じていたりすると、せっかく歯がきれいでも全体の印象に影響が出るかもしれません。
コーヒーや喫煙などの生活習慣、遺伝的要因、金属の補綴物との相性など、さまざまな理由で歯ぐきにメラニンが沈着しやすくなると考えられています。
そこで、薬剤やレーザーを用いて歯ぐきの黒ずみを改善する方法が「ガムピーリング」です。

ガムピーリングの目的

歯ぐきに沈着したメラニン色素を取り除き、本来の明るい色合いを引き出すことがガムピーリングの狙いです。
歯ぐきが黒いと「不健康そう」「喫煙者っぽく見える」といったイメージを持たれてしまう場合がありますが、ガムピーリングで自然なピンク色が復活すると、口元全体の印象がパッと明るくなるでしょう。
他人に与えるイメージだけでなく、自分自身が鏡を見るたびに感じる違和感やコンプレックスも和らぎます。

歯ぐきの変色の主な原因

(1) メラニン沈着

歯ぐきに含まれるメラニンが増えたり表面に集中したりすることで、黒ずみが目立ちやすくなります。
喫煙のタールや金属イオンとの反応、遺伝など、要因は一つではなく複数絡んでいることが多いです。

(2) 金属による影響

金属製のかぶせ物や詰め物が長期間使われていると、その金属イオンが歯ぐきに入り込み、部分的に黒ずんで見えることがあります。
メタルタトゥーとも呼ばれますが、ガムピーリングでのアプローチが効果的な場合とそうでない場合があるため、診断が必要です。

ガムピーリングの方法

当院では主に薬剤を用いたメラニン除去と、歯科用レーザー装置による処置を行っています。
歯ぐきに優しい処置を目指し、不必要なリスクをなるべく避けるよう注意を払いながら施術を進めます。

(1) 薬剤を使ったメラニン除去

歯ぐきの表面に薬剤を塗布し、古い表層の組織がはがれる過程でメラニン色素を排出する方法です。
数回にわたり薬剤を塗り、しばらくしてから表層が剥がれ落ちると、下から新しいピンク色の歯ぐきが出てくることを目指します。
個人差があるため、複数回の施術が必要になるケースもありますが、繰り返し行うことで色のムラが徐々に改善されます。

(2) レーザーによるアプローチ

レーザー|うつのみや歯科

歯科用レーザー装置を用いて、歯ぐきのメラニンを含む表層を選択的に処理する方法です。
薬剤で処置するケースより早めに結果が出ることがあり、出血や痛みを抑えやすい点もメリットです。


処置の流れ

ユニット4|うつのみや歯科

(1) カウンセリングと診断

まず歯ぐきの色むらや黒ずみの範囲、原因などを確認します。
喫煙や金属補綴物の影響があるか、全身的な疾患などはないか、問診も含めて総合的に判断します。

(2) 施術と経過観察

薬剤を使う場合は歯ぐきに薬を塗り、しばらく時間を置いてから洗い流します。
レーザーの場合は、歯科用レーザー装置で黒ずんだ部分に照射し、メラニンを除去する形をとります。
処置後は歯ぐきが少しヒリヒリしたり白っぽく変化したりしますが、数日から1週間ほどで落ち着き、ピンク色を取り戻すケースが多いです。

薬剤によるメラニン除去のメリットとデメリット

(1) メリット

  • 比較的簡単な処置でメラニン除去をめざせる
  • 麻酔や出血が少なく負担が軽い
  • 短い施術時間で済むため、通院回数があまり増えない

(2) デメリット

  • 一度では完全に取れない場合もあるので、複数回の処置が必要なことがある
  • 処置後に一時的なヒリヒリ感や白濁が見られる
  • 強い着色原因(喫煙や金属など)が持続していると再発リスクがある

レーザーで行う場合の特色

歯科用レーザー装置を用いてガムピーリングを行うと、薬剤に比べて短時間で広範囲を処理でき、出血や痛みが抑えられやすい点が挙げられます。
ただし、個々の歯ぐきの厚みやメラニンの濃さ、機材の設定などに左右されるため、事前の診断が特に重要です。

こんな方におすすめ

・歯は白いのに歯ぐきの黒ずみが気になっている

・金属のかぶせ物周辺だけ歯ぐきが黒くなっている

・喫煙歴が長く、歯ぐきの色が変わってきた気がする

・簡単な処置で歯ぐきをきれいにしたい